2歴代誌10章 神がそうしむけられたからである

2歴10:15「王は民の願いを聞き入れなかった。それは、かつてシロ人アヒヤを通してネバテの子ヤロブアムに告げられた約束を主が実現するために、神がそうしむけられたからである」
残念ながら、ソロモンの知恵はレハブアブには遺伝せず、一代限りで終わってしまいました。レハブアムが若者の助言を受け入れたのは、主がそうしむけたからだとあります(15)。この出来事が起きる前から、主は預言者アヒヤを通してヤロブアムに、外套を12に引き裂き新しい王になることを示しました(1王11:30)。主の願いとしてはヤロブアムが第2のダビデとして、主を心から求め、主の道を外れず、正しい者として王を努めて欲しかったのだと思います。しかし、ヤロブアムは金の子牛をつくり、イスラエルにそれを拝ませたのです(1王12:28)。その後、ヤロブアムの子が重い病になったとき、彼の妻がアヒヤをたずね、神のことばを伺いに行きました。そのときアヒヤは、ヤロブアムからイスラエルを取り上げ、その子も死ぬことを告げます(1王14:7-12)。ソロモンは神殿建設までは、主に心を尽くし、父ダビデのように仕えていました。ただ、知恵と富が与えられた者の目は曇り、悪とはわかっていてもその道を避けることができないようです。伝道者の書にはソロモンが、知恵を求め、狂気と愚かさを知ろうとしたが、それは風のようなものだと書かれ、彼が少なからずとも自分の愚かな好意を悟っていたと思われます(伝1:17)。