2歴代誌13章 彼の母の名はミカヤといい

2歴13:2「エルサレムで三年間、王であった。彼の母の名はミカヤといい、ギブアの出のウリエルの娘であった。アビヤとヤロブアムとの間には争いがあった」

もし、アブシャロムがダビデに謀反を起こしたあのアブシャロムなら、レハブアムは叔父の娘を妻にしたことになります。アブシャロムには3人の息子と一人の娘がいましたが、その名前はタマルであって、マアカではありません(2サム14:27)。アブシャロムは足の裏から頭のてっぺんまで非の打ちどころのない美男子でしたし(2サム14:25)、彼の妹タマルはアムノンを狂わせるほど美しい娘でした(2サム13:12)。その血を引く娘がレハブアムの心を捉えたとしても不思議ではないでしょう。しかも、歴代誌にはマアカとの子アビヤを王にしようと画策していたことまで書かれています(11:20-23)。列王記ではアビヤは「アビヤム」と記されており、その母はやはりアブシャロムの娘マアカとなっています(1王15:1-2)。唯一、第2歴代誌の13章だけが、別の名前の母を記し、ウリエルという父の名を登場させています。おそらく、「娘」の表記が「孫娘」と入れ代わっていると思われます。それは娘のヘブル語が、娘あるいは孫娘とも取れるからです。このマアカはアサ王の時代も王母として居座り続け、アシェラ像を作り拝んだために彼女を王母から退けたことが書かれています(1王15:13)。これらの記述からマアカがアビヤの母だったことは間違いないでしょう。