ルカ22章 こに剣が二振りあります

ルカ22:38「彼らは言った。「主よ。このとおり、ここに剣が二振りあります。イエスは彼らに、「それで十分」と言われた」
剣がなぜ必要だったのでしょうか。確かに、祭司長や長老たちは、剣や棒を持ってやってきたと書かれています(52)。これまでにない、祭司長たちの態度です。それは、この章の最初にイエス様を捕らえるのではなく、殺そうとしていたからです(2)。この時期に、イスカリオテ・ユダが祭司長たちにイエス様を引き渡す話を持ちかけました(4)。祭司長たちは民衆を恐れていたとあるので(2)、ユダの手引きによって、民衆から離れた時間に引き渡す計画が練られました。イエス様は「人の子には枕する所もありません(9:58)」と言われていたので、定まった寝床を持っていなかったようです。そのため、日によって寝る場所の違うイエス様を見つけるのは難しかったのだと推測できます。しかし、ユダの情報でその日の夜はどこにいるかが知らされていました。聖書の中には祭司長やその仲間がイエス様一行に襲いかかったとは書かれていません。襲いかかったのは弟子たちの方でした(50)。たった二振りの剣を持ったら(38)、すぐに打ちかかろうとするのもどうかと思いますが、イエス様は乱闘を避けるように、逮捕に応じています(54)。ユダの裏切りも、弟子が剣で襲いかかるのも、すべて神のご計画の内だったのだと思います。これらの経緯がなければ、イエス様が大祭司の前に立つことができなかったからです。