アモス2章 エモリ人の地を所有させた

アモス2:10「あなたがたをエジプトの地から連れ上り、荒野の中で四十年間あなたがたを導き、エモリ人の地を所有させたのは、このわたしだ」
約束の地、カナンはエモリ人の地であったと書かれています。歴史の教科書には「アムル人」と呼ばれていますが、シュメール語では「マルトゥ」と発音されます。エモリ人のルーツは、カナンで、彼の4番目の子として創世記に名前が出ています(創10:16)。つまり、カナンの子孫は代々カナンの地に住み着き、アブラハムの子孫がエジプトからやってくるときには、先住民として聖書に登場するのです。近隣諸国の民はほとんどが元をたどればノアの子孫となり、主がそれらの民をはるか昔から用意されていたことがわかります。とはいうものの、約束の地は主がアブラハムに示された地であり、エジプトでの400年の生活がなければ、イスラエルの民がそのまま先住人となっていたでしょう。ヤコブの時代にききんが起きたのも、ヨセフが前もってエジプトに遣わされたのも、すべては主のご計画によるものでした。その計画の中には、イスラエルに律法と掟を授け、いかにして神を礼拝するかを学ばせ、約束の地に入ったときには、その教えを忠実に実行するものになってもらいたいという願いがありました。しかし、現実には彼らは律法から徐々に離れ、主の祝福におごり、たかぶって、やがて他の神を拝むようになりました。そのつけがアモスの預言によって示されています。