ハバクク1章 彼を据えられました

ハバ1:12「主よ。あなたは昔から、私の神、私の聖なる方ではありませんか。私たちは死ぬことはありません。主よ。あなたはさばきのために、彼を立て、岩よ、あなたは叱責のために、彼を据えられました」
主はアッシリアイスラエルとユダのさばきのために据えられました。それは「見よ。私はカルデヤ人を起こす(6)」とあるように、あらかじめアッシリアを強く立てていたのです。しかし、立てられたからといって、アッシリアが正義だったわけではありません。イスラエルを滅ぼしたからといって、神の民になったわけでもありません。アッシリアもまた、神の教えに従わないのなら、神のさばきを受けることになります。それは、ちょうどヨナがニネベに滅びを宣告したように(ヨナ3:4)、異邦の民でも神に目を向け悔い改めるなら、主は向けた手を下ろすこともあり得るのです。アッシリアの将軍ラブ・シャケとユダ王ヒゼキヤとの間には大きな隔たりがありました。アッシリアにユダを攻めさせたのは、神のご意志です。ただ、ユダの中には主を求める声があり、主はその声を聞かれました。ラブ・シャケが「いったい、おまえは何に拠り頼んでいるのか(2王18:19)」と言い、イスラエルの神を冒涜するような発言をしたのは大きな間違いでした。ヒゼキヤの心の中には信仰が残っており、イザヤに話を伝え、「わたしは彼あのうちに一つの霊を入れる(2王19:7)」と預言され、実際に神はアッシリアの兵を18万5千人倒しています(2王19:35)。このことが起きてもアッシリアは神に目を向けませんでした。