ミカ1章 サマリヤを野原の廃墟とし

ミカ1:6「わたしはサマリヤを野原の廃墟とし、ぶどうを植える畑とする。わたしはその石を谷に投げ入れ、その基をあばく」
サマリヤ、つまりイスラエルが滅びたのはホセア王の時代で(2王17:6)、ユダ国ではヒゼキヤが同時期の王でした。イザヤ、ミカは両名ともヒゼキヤの時代まで仕えたとありますので(イザ1:1、1)、おそらくアッシリアイスラエルを滅ぼしたこともリアルタイムで知っていたと思われます。イスラエルにはヤロブアム2世のころに預言者だったホセアを最後に(ホセ1:1)、残り6人の王に仕えた預言者の名前は聖書に出てきません。いわば、ホセア、イザヤ、ミカたちが一生懸命訴えた主のさばきが、主からの最後通告であったのです。聖書にはヨナがニネベの人々を悔い改めるよう勧告したことで、ニネベの人々は神に立ち返ったことが書かれています(ヨナ書)。しかし、アッシリアがそのことを通して隣国を侵略することを諦めたわけではありませんでした。聖書を読む私たちはアッシリアの将軍ラブ・シャケがイスラエルの神をなじり、降伏するようにイスラエルを説得したことを知っています(2王18:19-25)。その中でラブ・シャケは「主が私に『この国に攻め上って、これを滅ぼせ』と言われたのだ(2王18:25)」と語っています。少なからずアッシリアが「主」に心を開いていたことがわかります。