ハバクク1章 わたしはカルデヤ人を起こす

ハバ1:6「見よ。わたしはカルデヤ人を起こす。強暴で激しい国民だ。これは、自分のものでない住まいを占領しようと、地を広く行き巡る」
神は歴史の流れの中でご自分の計画を進めておられます。アッシリアのニネベがすぐに滅ぼされず、ヨナによって一時は悪から立ち返ろうとしたのは(ヨナ3:10)、イスラエルのさばきのときと時間を合わせるように調整したようにも見えます。今度はユダ国へのさばきです。ハバククでは、預言として「わたしはカルデヤ人を起こす(6)」と書かれています。カルデヤ人はバビロンを建国した民族です。カルデヤ人(バビロン)は、ユダ国占領の前にアッシリアを打ち負かしています。その様子は「突進する騎兵。剣のきらめき。槍のひらめき。おびただしい戦死者。山なすしかばね。数えきれない死体。死体に人はつまずく(ナホ3:3)」と聖書にあり、強暴で激しい国民だというハバククの言葉を裏付けています。ハバククはさらに「その馬は、ひょうよりも速く、日暮れの狼よりも敏しょうだ。その軍馬は、はね回る。その騎兵は遠くからやって来て、鷲のように獲物を食おうと飛びかかる(8)」という、ひょうや狼、鷲のような動物に例えた表現を使ってバビロンの強暴さを表しています。この頃ユダではヨシヤ王が戦死したため(2王23:34)、エジプトの支配下に置かれます(2王23:35)。このような混乱に乗じて、バビロンは着々と神のご計画通りに、力をつけていくのです。