上から下へ

イザ40;28「あなたは知らないのか。聞いていないのか。主は永遠の神、地の果てまで創造された方。疲れることなく、たゆむことなく、その英知は測り知れない」
どんな技術でもその技法をマスターした人でなければ、他人に伝えることはできません。スポーツの世界では名選手が名コーチあるいは名監督とは限らない、と言われていますが、まったく野球の経験のない者が野球を教えることもできないでしょう。「弟子は師以上には出られません。しかし十分訓練を受けた者はみな、自分の師ぐらいにはなるのです(ルカ6;40)」とあるように、上の者が下の者を指導することが普通なのです。数学を理解している者が数学を教え、人間関係を理解している人なら道徳を教えるでしょう。しかし、人には限界があります。地の果てまで創造された方が、その英知を人に知らせるなら、人は精神的におかしくなってしまうと思います。主は疲れを知りません。途中で眠くなって、仕事を投げ出すことなどあり得ないのです。世の初めを造られた方は、世の最後まで責任を持って生きておられます。世界の隅々までを設計され、細かい計算の元に山や川は備えられているのです。私たちにはにわかには理解できなくても、その計画の偉大さは被創造物を見ることによって理解できます(ロマ1:20)。永遠に生きられなくても、英知をすべて理解できなくても、主を恐れることはできます。それが主の与えた最高の知恵なのです。