ことばに権威があった

ルカ4:32「人々は、その教えに驚いた。そのことばに権威があったからである」
権威はギリシャ語で「eksusea(エクスシーア)」で、キングジェームス訳では「power」と訳されています。普段聞きなれている祭司や律法学者の話すことばには「力」がなかったから、イエス様のことばに驚いたとも取れます。それは次に書かれている悪霊を追い出すときに言われたことばに象徴されています。「黙れ。その人から出て行け(35)」と命じられた霊は出て行きます。力があるとは、命じる者と命じられた者との間にどういう関係があるかに関わってきます。命じた相手を軽く見ているなら、権威は発揮できません。命じる相手を恐れるときに、命じられたことばは生きます。自分の語ったことばが軽く見られるかどうかは、普段の行いが重要なポイントになってきます。いつも、噓を言わない正しい態度で生活しているなら、いざというときに話すことばも信頼されるでしょう。逆にいつもだらだらと適当な態度で、話す内容もいい加減なら、誰がその人の言うことを信用するでしょうか?イエス様は「この人はヨセフの子ではないか(22)」とも言われましたが、人々が驚嘆したのはイエス様の普段の態度を知っていたからではないでしょうか?