繁栄を元どおりにする

ヨエル3:1「見よ。わたしがユダとエルサレムの繁栄を元どおりにする、その日、その時」
イスラエルはエフライム人ヤロブアムを初代王とする国で(1王12:20)、ヤロブアム自身はもともとはソロモンの家来でした(1王11:26-28)。ヤロブアムは主の道に歩まず、悪から離れることはなく(1王13:33)、以降イスラエルの王はすべてヤロブアムの道を歩むのです。イスラエルにいたユダヤ人の消息はBC722年にアッシリアに滅ぼされてからわからなくなっています。ヨエルはユダ国の復活について預言していますが、他の預言を合わせて考えるんならユダヤ人全体についてのことだと思います。歴史はユダヤ人たちが離散してから決して幸福な人生を歩まなかったことを証明しています。むしろ、迫害と差別にいつも悩まされていた2000年だったようです。苦しみがあってこそ、慰めがわかり、暗闇があってこそ、光は輝 くのです。ずっと光が輝いている世界では、暗いというイメージさえ湧きません。「繁栄を元どおりにする」という預言は、繁栄を失ったことの裏返しです。失った悲しみを知るものだけが、回復がどういうものかを知り、主が元どおりにしてくださった喜びを知ることができるのです。