オネシポロ

2テモ1:16「オネシポロの家族を主があわれんでくださるように。彼はたびたび私を元気づけてくれ、また私が鎖につながれていることを恥とも思わず」
パウロは出会う人々との関係を大切にする義理堅い男だったようです。テモテを引き取り弟子にしたのも、テモテの祖母ロイスと母ユニケとの出会いがあったからです(5)。伝道旅行のときに立ち寄ったコリントでは、アクラとプリスキラという夫婦に出会い(使18:2)、以降二人はパウロの旅行に同行しています(使18:8)。特にプリスキラとは信仰が合ったようで、複数の手紙に「プリスカ」という愛称で呼ばれています(ロマ16:3、1コリ16:19。2テモ4:19)。オネシポロは鎖につながれているパウロに面会し、励ました勇気ある主の兄弟であることがわかります。ローマでは刑罰は公開で、鞭打ちはその中でも一般的なものでした。パウロ自身は39(40に1つ足りないという意味、40回は死刑と同意語)の鞭打ちを5回も経験し ています(2コリ11:24)。そういう囚人と親密であるとローマに思われるなら、自分も捕まるかも知れないのにオネシポロはひるみませんでした。イエス様逮捕の時でさえ、弟子たちは逃げたのに(マタ26:56)、オネシポロの強い信仰はパウロを元気づけたのです。