エレミヤ33章 初めのように彼らを建て直す

エレ33:7「わたしはユダとイスラエルの繁栄を元どおりにし、初めのように彼らを建て直す」
イスラエルはユダよりも130年も前に滅んでいます。そのときにはイスラエルの民が全員殺されたわけではなく、捕囚に逢いアッシリアに連行されています(2王17:6)。その中にはメディアの町の名前もあり、やがてペルシャとしてバビロンを滅ぼすことになる地にもイスラエルの民はいたのです。また、イスラエルアッシリアに包囲されたことにより、サマリヤからエルサレムに逃げてきた者たちもいたようです(35:11)。とにかく、主の目はユダ国だけに注がれておらず、イスラエルもともに繁栄を元どおりにすると言われています。確かにバビロン捕囚の70年後には、クロス王の命令によって(エズ1:1)ユダヤ人たちはエルサレムに帰還することが許され、神殿を再建してそこで生活を始めました。その後、アレキサンダー大王の征服から、ローマの時代を通して神殿が破壊されることはなく、イエス様の時代まで彼らはエルサレムに住み続けることができました。ただし、彼らには独立した国が与えられるわけではなく、常に属国という立場でした。エレミヤの預言の中には、「その日が来る(14)」とあり、繁栄が元どおりになった先のことも語られています。それは「ダビデのために正義の若枝を芽生えさせる(15)」というメシア預言です。