罪人を招くため

マタ9:13「『わたしはあわれみは好むが、いけにえは好まない』とはどういう意味か、行って学んで来なさい。わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来たのです」
これはホセア書からの引用です(ホセ6:6)。福音書の筆者であるマタイ自身の話は9節から始まっています。マタイについての召命はわずかに「道を通りながら、収税所にすわっているマタイという人をご覧になって(9)」という文しか書かれていません。イエス様は歩きながら、一方、マタイはすわっていたのです。「わたしについて来なさい(9)」のたった一言でマタイの召命は終わり、マタイは献身したのです。その後「家で食事(10)」とありますが、唯一英語訳NIVだけは、それはマタイの家だったと訳して います。それは「家」にはギリシャ語の定冠詞「te」がつけられており、不特定の見知らぬ家とは考えられないためだと思います。マタイはイエス様に従ってすぐに、自分の家にイエス様を招き友人たちを集めて、自分が弟子になった祝宴をしたのではないでしょうか。そのためマタイと付き合いのある同業者と札付きのごろつき、遊女などが集まったのです。パリサイ人とは絶対に食卓を一緒にしない人たちでした。人には捨てられても、イエス様は彼らを「病人」と呼び(12)、差別しませんでした。