王が服を引き裂いたことを聞くと

2王5:8「神の人エリシャは、イスラエルの王が服を引き裂いたことを聞くと、王のもとに人をやって言った。「あなたはどうして服を引き裂いたりなさるのですか。彼を私のところによこしてください。そうすれば、彼はイスラエル預言者がいることを知るでしょう」」
ナアマンは「主君に重んじられ、尊敬されていた(1)」とあります。この話のきっかけは略奪の際に連れてきたユダヤ人の娘からでした(2)。もし、この若い娘がナアマンを傲慢で情けがない、嫌な主人だと思っていたら、サマリヤの預言者のことなど告げることもなかったでしょう(3)。ナアマンの主君(おそらくベン・ハダデ)も多くの土産を持たしてナアマンを送り出しています。一方、イスラエルの王は(おそら くヨラム)は、言いがかりをつけられたと怒り心頭です(7)。ナアマンはナアマンでエリシャに言われたことが、あまりにも簡単でバカにされたと勘違いしてしまいます(11-12)。一連の話の中に、尊敬と侮辱の感情が入り混じっています。ナアマンが尊敬されなかったら、イスラエルの娘の助言はあり得ませんでした。イスラエルの王が因縁をつけられたと怒らなければ、エリシャにナアマンのことは伝わらなかったでしょう。また、ナアマンの怒りを鎮めた彼のしもべも、ナアマンに敬意を持っていたからこそだと思います。神は私たちが驚くような不思議な方法で、事をなさるお方なのです