誓わないようにしなさい

ヤコ5:12「私の兄弟たちよ。何よりもまず、誓わないようにしなさい。天をさしても地をさしても、そのほかの何をさしてもです。ただ、「はい」を「はい」、「いいえ」を「いいえ」としなさい。それは、あなたがたが、さばきに会わないためです」
これはイエス様の山上の垂訓で言われたことと同じです(マタ5:34-37)。イエス様が宣教を開始した時にはまだ母マリヤや兄弟たちはイエス様を心配して、迎えに行っている様子が福音書に記されています(マコ3:31)。しかし、この手紙の内容は主にある兄弟たちに書かれたものであり(19)、ヤコブ本人もイエス様を信じるクリスチャンなのは間違いありません。ペテロもパウロもこの「主の兄弟」ヤコブとは面識があり(使12:17、ガラ1:19)、ヤコブは 教会の主要なメンバーであることがわかります。ギリシャ語「adalphos(アダルフォス)」はアラム語の親族呼称のギリシャ語訳だそうで、パウロの使う「主の兄弟」は教会の兄弟とは意味の違う特別なものになっています。そうするとヤコブはどこでイエス様の話を聞いたのでしょうか?マタイ福音書ヤコブの手紙の後に編纂された説もありますが、少なくともヤコブはマタイ福音書を読んでいた可能性があります。いきなりヤコブがイエス様の言われたことを引用するのは、非常に興味深いことです。