マタイ28章 「おはよう」と言われた

マタ28:9「すると、イエスが彼女たちに出会って、「おはよう」と言われた。彼女たちは近寄って御足を抱いてイエスを拝んだ」
「彼女たち」というのはマグダラのマリヤともう一人のマリヤのことです(1)。マルコの福音書ではマグダラのマリヤとヨセの母マリヤの二人がイエス様の納められる所をよく見ていたと書かれています(マコ15:47)。ところが、墓に行ったのはマグダラのマリヤとヤコブの母マリヤとサロメと三人になっています(マコ16:1)。ヤコブとヨセはイエス様の兄弟のことで、イエス様を長男とするヤコブ次男、ヨセ三男、ユダ四男、シモン五男という大工ヨセフの家族構成です(マコ6:3)。つまりイエス様の母マリヤとマグダラのマリヤが墓に行ったことになります。ルカ以外のマタイ、マルコ、ヨハネに共通するのはマグダラのマリヤですから、彼女が最初にイエス様に出会ったと考えて良さそうです。「おはよう」は口語で、ギリシャ語を直訳するなら「あいさつを語りかけた」という感じになります。彼女たちの墓に行った動機は、遺体を拭き、香油を塗り直そうというものでした(ルカ24:1)。彼女たちも、また弟子たちもイエス様の「よみがえる」ということばは聞いていても(20:19)、理解できていませんでした。イエス様がいつもどおりに「おはよう」と言われたのは、どんなに彼らの心をいやされたことでしょうか。