決して死を味わわない人々がいます

マタ16:28「まことに、あなたがたに告げます。ここに立っている人々の中には、人の子が御国とともに来るのを見るまでは、決して死を味わわない人々がいます」
共観福音書には多少の表現の違いはありますが、すべてにこのことばがあり(マコ9:1、ルカ9:27)、そして必ずその後にイエス様とペテロ、ヨハネヤコブが山の頂に登ったことが書かれています(マタ17:1、マコ9:2、ルカ9:28)。山頂ではイエス様は御姿に変わり、衣も光のように白くなったとあります(17:2)。それは十字架を飛び越えて、次にイエス様が帰って来られるときの姿ではないのでしょうか。しかし、共観福音書に書かれたもう1つの条件は整っていません。すなわち「御国とともに来る(マタ)」「神の国が力をもって到来している(マコ9:1)」「神の国を見るまで(9:27)」という条件です。解釈のしようによっては、再臨したあとの千年王国とも取れます(黙20:4)。「死を味わわない人々」はギリシャ語でも複数形になっています。「ここに立っている人々」が弟子たちのことだとするなら12人は有力な候補者だと言えます。唯一の例外はイスカリオテ・ユダです。パウロの言うように弟子たちが死後に「朽ちないからだ(1コリ15:53)」に変えられているのなら、11人がそれに当たるのではないでしょうか。