彼らの母は姦淫をし

ホセ2:5「彼らの母は姦淫をし、彼らをはらんで恥をさらし、そして言った。『私は恋人たちのあとを追う。彼らは私にパンと水、羊毛と麻、油と飲み物を与えてくれる』と 」
聖書の唱える姦淫は、決まった相手がいるにも関わらず他の異性と関係を持つこと(エゼ6:9など)、あるいは不特定多数の異性と関係を持つことを言います(ヨハ8:3)。異父兄弟とか異母兄弟というのは、ホセアに登場するゴメルのような女から生まれた子供たちのことです(1:3-9)。その様子をイスラエルの民に見せることにより、アブラハム、イサク、ヤコブの神から離れバアルに仕えることは姦淫だとわからせたいのです(13)。バアルは豊作、天候をつかさどる神だと考えられ、エリヤはバアルの祭司と雨ごいをかけて戦いました(1王18章)。片方では民を導くイスラエルの神、もう一方では豊作を願ってバアルを拝むことは、まさしく正式な夫があるにも関わらず、別の男に走るゴメルのようです。しかも、主はイスラエルに対して十戒を与え、「わたしのほかに、ほかの神々があってはならない(出20:3)」と最初に命じています。この男女の関係はキリストと教会に例えられ(2コリ11:2)、聖なるエルサレムで婚礼が持たれることが書かれています(黙21:2)。ソロモン以降2つに分かれたユダとイスラエルの双方に同じ問題はいつも付きまといました。残念ながらイスラエルは滅びる最後まで、主にだけ使えることはできませんでしたが、預言者はいつも民の前に立ち主の警告を伝えていたのです。