ホセア4章 知識がないので滅ぼされる

ホセ4:6「わたしの民は知識がないので滅ぼされる。あなたが知識を退けたので、わたしはあなたを退けて、わたしの祭司としない。あなたは神のおしえを忘れたので、わたしもまた、あなたの子らを忘れよう」
「知識」のヘブル語は「daah(ダッアー)」で、ソロモンの箴言で有名な「主を恐れることは知識の初めである(箴1:7)」で使われている「知識」と同じものです。「知識がない」とか「知識を退けた」というのは、主を恐れる気持ちを捨てたともとれます。つまり、主を認めないのと同じ意味を示しています。姦淫が悪いこととは理解していても、主が見ていない、あるいは神の存在を認めない者は、その悪いことに手を染めてしまうのです。ホセアの預言の大半がゴメルに代表される姦淫に関してのものです。預言でははっきりと「姦淫の霊が彼らを迷わせ、彼らが自分たちの神を見捨てて姦淫をしたからだ(12)」と書かれています。しかし、神以外で人の心を満たそうとするとき、そこには本当の満たしはありません。「彼らは食べても、満たされず、姦淫しても、ふえることはない(10)」と書かれている通りです。「ギルガル」と「ベテ・アベン」とありますが(15)、金の子牛のあったダンとベテルのことではないかと思われます(2王10:29)。つまりヤロブアムの罪(1王15:30など)と呼ばれる罪のことです。イスラエルにはエリヤ、エリシャという選り抜きの預言者がいたにも関わらず、最後まで他の神を拝むことをやめませんでした。