ヨナ2章 よみの腹の中から

ヨナ2:2「言った。「私が苦しみの中から主にお願いすると、主は答えてくださいました。私がよみの腹の中から叫ぶと、あなたは私の声を聞いてくださいました 」」
「主は大きな魚を備えて(1:17)」ヨナを飲み込ませました。「備えて」は英語では「appoint(NIV)」が使われ、原語ヘブル語「marah(マーラー)」には「数える」とか「任命する」という意味があります。あらかじめヨナが呑まれるであろう魚を育てておられたことにも驚かされます。海に投げ出されたヨナは(1:15)、潮の流れと大波を経験し(3)、また水にのどを絞めつけられたり、海藻が頭に絡んだりして(5)、ずぐに魚に飲み込まれたわけではないことがわかります。魚の腹の中は「よみ」だとヨナは告白しています。よみ「sheowl(シュオル)」は何度も聖書に出てくる(旧約で65回)、死後に人が行く場所だとされています。ヨナは「たましいが衰え果てた(7)」ときに主を思い出したと言っています。それでもイエス様は ヨナが最後のしるしであり、ほかにはしるしは与えられないことを語っておられます(マタ12:39)。ヨナはニネベに行ったときに、ニネベの滅びを宣言し(3:4)、ニネベの人々は悔い改めました(3:5-9)。これが型となったのです。イエス様もよみに下り、復活して、キリストを信じ罪を悔い改める者をお救いになりました(ロマ3:22)。ヨナの出来事が予兆となり、イエス様が成就させたのです。ヨナ書を読む中にイエス様のしるしが隠されています。