ヨナ2章 穴から引き上げてくださいました

ヨナ2:6「私は山々の根元まで下り、地のかんぬきが、いつまでも私の上にありました。しかし、私の神、主よ。あなたは私のいのちを穴から引き上げてくださいました」
ヨナの祈りを見る限り、ヨナが海に投げ出されてからすぐに大魚に飲み込まれたわけではなさそうです。水がヨナののどを締め付け、深みに囲まれ、海草は頭に絡みついたとあります(5)。そして、「いのちを穴から引き上げてくださいました(6)」という表現から、ヨナは陰府にいたる深みにまでいたことがわかります。イエス様が言われた「ヨナのしるし(12:39)」は、陰府から復活したことと深く関係していると思います。もう1つは「悔い改め」を説き、多くのニネベの人が主に立ち返ったこともしるしだと言えます。イエス様が地上に来られたときに、異邦人の百人隊長ぐらいしか真実の信仰を見出せませんでした(ルカ7:9)。それでも自分の罪を認め、悔い改めるときヨナに起きたことと同じ経験をすることができるのです。ヨナは「私のたましいが私のうちに衰え果てたとき、私は主を思い出しました(7)」と祈っています。もうどうしようもない絶体絶命のときに、神を思い出すことができることは幸いです。「ああ、もうだめだ」とあきらめる瞬間に、自分の無力さを知り、神以外に救いはなく、いのちを救うのも取り去るのも、すべて神の御心だと知ることができるのだと思います。ヨナはいのちが耐えようとしている魚の中から祈ったのです。