創世記21章 私がこの井戸を掘った

創21:30「アブラハムは、「私がこの井戸を掘ったという証拠となるために、七頭の雌の子羊を私の手から受け取ってください」と答えた 」
アブラハムの息子イシュマエルもイサクも命の危機に直面します。ハガルとイシュマエルはベエル・シェバの荒野で死にそうになります(14)。一方、イサクも神からの命でアブラハムによって命を奪われそうになります(22:10)。ハガルは死の直前に目が開かれ井戸を発見しています(19)。彼女に限らず、中東の地域で井戸を持つことは「金」を持つことよりも価値がありました。それは、アビメレクとアブラハムの井戸の争いがあったことでもわかります(25)。アビメレクは以前にサラのことで、神から命を奪われそうになっています(20:3)。いつもなら略奪したら自分のものにしていたアビメレクも、今度の争いの相手はアブラハムだったのでビビっているようにも思えます。アビメレクは自分たちの安全を保障 してくれるように頼み(23)、また井戸のことも諦めるのです。当然、神の後ろ盾のあるアブラハムには逆らう気持ちはありませんが、アブラハムの7頭の子羊の贈り物には驚いたようです(29)。ハガルもアブラハムも水の貴重な地において井戸を得て、生きながらえます。それぞれに試練は与えられますが、主が約束されたとおりに、彼らの子孫は増え祝福されるのです。2つの井戸は、神が約束された者たちを見捨てないシンボルとなり「ベエル・シェバ」は「誓いの井戸」という意味があります。