ヨブ2章 ヨブに心を留めたか

ヨブ2:3「主はサタンに仰せられた。「おまえはわたしのしもべヨブに心を留めたか。彼のように潔白で正しく、神を恐れ、悪から遠ざかっている者はひとりも地上にはいない。彼はなお、自分の誠実を堅く保っている。おまえは、わたしをそそのかして、何の理由もないのに彼を滅ぼそうとしたが」
「ヨブに心を留めた」の「留めた」はヘブル語「suwm(スーム)」が使われ、「置く」とか「整える」という意味があります。サタンの思いの中に留まったのはヨブが神に忠実だったからです。ヨハネによると悪魔は最初から罪を犯していると(1ヨハ3:8)書いています。また、ペテロはサタンはいつも「ほえたける獅子のように、食い尽くすべきものを捜し求めながら、歩き回っています(1ペテ5:8) 」と言い、今回サタンがヨブに目を留めた理由が垣間見えることが書かれています。何かを学ばせるためにサタンを利用したのは神に限ったことではありません。パウロは神聖を学ばせるためにに2人の兄弟をサタンに渡したと書いています(1テモ1:20)。ヨブは神からも、サタンからも注目されるほど信仰が厚く、「ひとりも地上にいない(3)」とまで言わしめたほど誠実で神を裏切らない人でした。神の目に留まるということは、逆に言うとサタンにも注目されていると考えるべきです。どんなに信仰があって、毎日祈り、み言葉に忠実であっても、誠実であればあるほどサタンは誘惑を強めてきます。ヨブはまさにその真っただ中に置かれているのです。