使徒27章 あの人たちが船にとどまっていなければ

使27:31「パウロは百人隊長や兵士たちに、「あの人たちが船にとどまっていなければ、あなたがたも助かりません」と言った」
パウロは神の御使いからカイザルの前に立つことと同船している人が与えられたことが語られています(24)。船から勝手に脱出して命を落とされては、パウロにはどうしようもありません。あくまでも、行動を共にしパウロが神から示されたように動くなら、同船した人たちの命も助かるのです。また、船が座礁してしまったときにも(41)、「兵士たちは囚人たちがだれも泳いで逃げないように、殺してしまおうと相談した(42)」とあります。兵士たちが囚人の脱走を恐れて殺してしまったら、パウロが言った「あなたがたの頭から髪一筋も失われることはありません(34)」は実現しないことになります。神の語られたことが人の思惑によって実現が困難になることはよくあります。パウロは兵士の脱走(30)、囚人を殺す計画(42)という思いがけない出来事に遭遇しています。人の力ではどうにもならない自然の変化をも神はご存知です。パウロが信仰をもって神の与えられた御言葉に立っていたからこそ、同船した全員が助かったのだと思います。