使徒26章 わたしを信じる信仰によって

使26:18「それは彼らの目を開いて、暗やみから光に、サタンの支配から神に立ち返らせ、わたしを信じる信仰によって、彼らに罪の赦しを得させ、聖なるものとされた人々の中にあって御国を受け継がせるためである」
「サウロ、サウロ」とイエス様に呼びかけられた証しをするのはこれで2回目です(22:7)。「とげのついた棒をけるのは、あなたにとって痛いことだ(14)」というイエス様のことばはこのとき初めて紹介されています。聖書に最初にパウロがイエス様と出会ったときにも、この言葉は書かれていません(9:4)。しかも、「サタンの支配から神に立ち返らせ、わたしを信じる信仰によって、彼らに罪の赦しを得させ」という福音の中心的な内容もここで初めて披露されています。パウロが話を膨らませて大げさに語っているのでしょうか?アグリッパ王が「あなたは、わずかなことばで、私をキリスト者にしようとしている(28)」と言っているように、王に弁明する時間には制限がありました。その中で最少の言葉で、最大の内容を伝える必要があったのです。この18節の一節だけでも福音のほとんどの内容が含まれています。これ以降パウロの手紙には「キリストを信じる信仰(ロマ3:22、ガラ2:16など)」が何度も出てきます。パウロが救われた瞬間にキリストを信じることができたのは、聖霊によって福音が心に入ってきたからではないでしょうか。