詩篇96篇 すべての神々にまさって

詩96:4「まことに主は大いなる方、大いに賛美されるべき方。すべての神々にまさって恐れられる方だ」
聖書の中には「神々」と表記されることがしばしばあります。この場合のヘブル語はすべて「elohiym(エロヒム)」が使われており、新改訳の「主」と訳されている「YHWH」とは区別されています。聖書の神はイスラエルの民を導くごく初期から「神々」がいることを知らせています。十戒の最初の戒めは「わたしのほかに、ほかの神々があってはならない(出20:3)」と書かれ、もっとも守るべきものが他の神々を避けることとなっています。ここで歌われている「主」はそこらに転がっている「神々」とは違います。誰でも適当に神を選んでほめ歌を歌おうというわけではありません(1)。天地を造られた聖書に書かれている神を指して(5)、賛美をささげようと言うのです。それは被造物であるなら、海に満ちているもの(11)、野にいるもの(12)、さらに森の木々に至るまで(12)すべてが行なうべきことです。ましてや最高の被造物、人間であるならなおさらのことです。主が来られたときに(13)、主を恐れ、賛美を捧げる人がいなければなんと寂しいことでしょう。