詩篇94篇 あなたに、戒められ

詩94:12「主よ。なんと幸いなことでしょう。あなたに、戒められ、あなたのみおしえを教えられる、その人は」
すべて平等な世界は、マルクスの唱えた社会主義(1867年)で実現しようとしましたが、うまく行きませんでした。それは富の分配の難しさを証明するもので、一度贅沢を味わった者が、自分の富を削ってまで平等を良しとすることはないからです。そうでなければ、独裁国家のように平等とか関係なく富の偏りが生じてしまうものです。国際NGOオックスファムの報告によれば、2017年には1%の富裕層が、世界の富の99%を握っているとされ、多くの国で抗議のデモが行わました。イエス様は「金持ちが神の国に入るよりは、らくだが針の穴を通るほうがもっとやさしい(マタ19:24)」と言われたことがあります。弟子たちは「それでは誰が救われるのでしょうか(マタ19:25)」と尋ねたとき、イエス様は「それは人にはできない」と答えています(マタ19:26)。この詩篇での悪者は金持ちのことではありませんが、貧しい者を顧みない様子はイエス様の出会った金持ちの青年と似ています(マタ19:21)。神からの戒めを受けたときに、それを真摯に受け止める信仰があれば、「辛さ」が「幸い」に変わっていくのです。