テトス3章 除名しなさい

テトス3:10「分派を起こす者は、一、二度戒めてから、除名しなさい」
教会が誕生したときから、旧約聖書の律法をどのように扱うかは大きな問題でした。ローマ(ロマ4:12)でもガラテヤ(ガラ2:8)でも、その他の教会も割礼については、論議の的となっています。パウロはテトスに「愚かな議論、系図、口論、律法についての論争(9)」を避けるように忠告しています。それは無駄なことだけでなく、論議を続けていくなら分派につながりかねないものです。そして、分派を起こした者には厳しい態度を取らざるを得ません。一、二度の戒めというのは、おそらくイエス様の言われた罪を犯した兄弟に対する教会のあり方に準ずるものだと思われます(マタ18:15-17)。パウロは高慢だったり、分派を起こすような兄弟には「サタンに引き渡す(1コリ5:5、1テモ1:20)」という方法を使って、彼らを戒めたことが手紙に書かれています。ここでは「除名」せよ、と強い態度を取るように指示しています。それは、分派が起きたならテトスだけでは収拾つかなくなることを気遣った、パウロのアドバイスのように思えます。いつの時代でも何が正しい、正しくないを唱える人たちはいますが、神にあった人なら神の愛を実践する人になるでしょう。