1歴代誌10章 ヤベシュにある樫の木の下に葬り

1歴10:12「勇士たちはみな、立ち上がり、サウルのなきがらとその息子たちのなきがらとを取り上げ、これをヤベシュに運んで、彼らの骨をヤベシュにある樫の木の下に葬り、七日間、断食した」
ヤベシュ・ギルアデとベニヤミン族は士師記のときからの関係です。ヤベシュ・ギルアデの住民が点呼に現れなかったことが引き金となり(士21:9)、処女400人がベニヤミンに嫁ぐことになります(士21:14)。この嫁いだ娘の中にサウルの母もいたのでしょう。サウルは故郷である、ヤベシュ・ギルアデがアモン人に攻撃を仕掛けられた時、主の霊が望みヤベシュ・ギルアデを救っています(1サム11:1-15)。サウルは主に求めず、嫉妬にかられダビデを生涯追い続けました。困り果てたサムエルはダビデに油を注ぎ次の王としました(1サム16:13)。サウルはある時期から自分を失っていたようでした。紆余曲折がありましたが、サウル王はヤベシュ・ギルアデの人たちにとっては、地元から輩出した王であり、彼らの誇りだったのです。ペリシテ人の遺体の服をはがし(9)、首をダゴンの宮にさらすことは(10)、彼らにとって許せない行為だったに違いありません。ヤベシュ・ギルアデの人たちはサウルと息子たちを丁重に葬り、7日間の断食をしています(12)。同じ部族、同じ血縁は強い絆で結ばれていることが判ります。