へブル13章 兄弟テモテが釈放された

ヘブ13:23「私たちの兄弟テモテが釈放されたことをお知らせします。もし彼が早く来れば、私は彼といっしょにあなたがたに会えるでしょう」
この一文でヘブル人への手紙はパウロが書いた可能性が一気に高まりました。しかもパウロと一緒に行動できるとなると、テモテと出会ってから(使16:1)、テモテが牧会を始めるまで(1テモ1:2)の間になります。パウロ自身もローマに捕まりましたが、ある程度の自由があり、友人の行き来も可能だったと書かれています(使24:23)。おそらく、テモテはパウロのところによく出入りしており、諸教会の情報を伝えていたのだと思われます。そのような状況下で、何らかの理由でテモテは逮捕されたのでしょう。使徒書簡の最後はパウロは2年間、自費で家を借りて福音を伝えたことで締めくくられています(使28:30)。テモテとともに行動するのなら、この後か、伝道旅行の合/間だと推測できます。ヘブル人への手紙の書き方は、大祭司、いけにえ、律法といったユダヤ人ならではのテーマから、イエス・キリストが救い主だと説いています。「兄弟たち(22)」と呼びかけているので、すでに立ち上がったどこかの教会の同胞たちに宛てた手紙かもしれません。ユダヤ人クリスチャンが同胞ユダヤ人をキリストに導くには、パウロクラスの律法のエキスパートでなければなりません。