箴言16章 正しいてんびんとはかり

箴16:11「正しいてんびんとはかりとは、主のもの。袋の中の重り石もみな、主が造られたもの」
幕末に日本とアメリカは日米修好通商条約を結んでいます(1860年)。日本としてはとりあえず戦争を回避し、アメリカに有利な条件ではありましたが、両国の貿易を開始しました。その際、日本とアメリカやその他ヨーロッパの国では金と銀の交換比率が異なっている事実が発覚します。この状況下で各国がこぞって銀を金に換金したがりました。つまり、同じ量りを使わなかったために、日本は多くの金を海外に流出する結果となったのです。どんな取引でも、量る基準が同じでなければどちらかが得をし、もう片方が損をすることになります。律法では「正しいてんびん、正しい重り石、正しいエパ、正しいヒンを使わなければならない(レビ19:36)」と書かれています。実は、この正しいてんびんの記述の前に、もう一つの律法が書かれており「あなたがたはさばきにおいても、ものさしにおいても、はかりにおいても、分量においても、不正をしてはならない(19:36)」とあります。正しくはかることは、正しいさばきと同じ意味を持つのです。はかりをごまかさない人は、さばくときにも正しいさばきができるのです。