アモス8章 欺きのはかりで欺こう

アモス8:5「あなたがたは言っている。「新月の祭りはいつ終わるのか。私たちは穀物を売りたいのだが。安息日はいつ終わるのか。麦を売りに出したいのだが。エパを小さくし、シェケルを重くし、欺きのはかりで欺こう」」
自分たちの利益のために、新月の祭りや安息日が早く終われば良いと考えています。新月の祭りも安息日も全焼のいけにえを捧げるときで、これは古くから主から命令されていたことです(2歴2:4)。ともに日常の生活を一旦やめて、全会衆が主の前で礼拝を捧げるときでした。しかし、これらの行事が早く終わらないと自分たちが穀物を売れないと文句を言うのです。しかも、その取引には計り枡のエパ枡は小さく設定しておき、自分たちが提供する麦を少なくしておき、一方では支払いに使うシェケルの目方を重くしておくことで、相手側の支払いはより多くなるようにしています。それらに加えて、売る麦はくず麦だと書かれています(6)。そういった不正を行うために、新月の祭りや安息日をないがしろにしようとするなら、主が怒るのも無理のないことです。弱い者なら金で買い、貧しい者なら一足のくつの値段で奴隷にしてしまおうと考えています(6)。現在でも人身売買は行われており、その大きな原因は貧富の差だと言われています。神が選ばれた民でさえ、このように金や不正で生きていくのなら、神のいない民ではなおさらのことです。イスラエルにはアモスが遣わされ、神のさばきとその原因を伝えることができます。神を信じない者たちにはいったい何があるのでしょうか。