伝道者の書1章 知識を増す者は悲しみを増す

伝道1:18「実に、知恵が多くなれば悩みも多くなり、知識を増す者は悲しみを増す」
ソロモンが知恵を用いて、一心に尋ね、探り出そうとしても(13)、簡単に答えが得られたようではなさそうです(13)。確かにソロモンは主から「あなたに何を与えようか。願え(1王3:5)」と言われたときに「善悪を判断してあなたの民をさばくために聞き分ける心」を求めました(1王3:9)。その直後二人の遊女が子どものすり替えをする事件がありましたが、ソロモンは神の知恵を使って見事に答えを導いています(1王3:16-28)。人の人生に介入するなら、それだけ人の労苦や問題を目にしたり、耳にしたりしなければなりません。弁護士という職業は、様々なトラブルと直面するそうです。司法試験に受かったからと言って、楽な生活が待っているわけではありません。同様に医者も体のあらゆる問題を直視しなければなりません。知識がある人が、必ずしも優雅な生活をしているとは限りません。ソロモンは知恵を使って問題を解決しようとしましたが、それは神からのつらい仕事だったのです(13)。知恵あるゆえに悩みも増え、知識があればあるほど悲しみは増えると書かれています(18)。何も考えずにお気楽に生きることができれば…と凡人は思いますが。