ハバ2:8「あなたが多くの国々を略奪したので、ほかのすべての国々の民が、あなたを略奪する。あなたが人の血を流し、国や町や、そのすべての住民に暴力をふるったためだ」
ユダが滅びる預言は多く書かれていますが、ハバククの預言はさらに詳しい理由が述べられています。確かにこの時代は領土拡大のために戦争が絶えませんでした。ユダ国も国々を略奪したとあり、隣国レバノンにも暴虐があったと書かれています(17)。「自分の家のために恥ずべきことを計り、多くの国々の民を滅ぼした。あなたのたましいは罪を犯した(10)」とも書かれ、罪を犯したことに対して厳しい糾弾がされています。さらに、十戒の中であれほど偶像を作ってはならない(出20:4)、と禁じられていたにも関わらず、偶像を作り、その像に対して語りかけ、頼ろうとしたのです(18-19)。木に向かって目を覚ませと言い、石に向かって起きろと(19)と命じても、何も起こらないことはユダ国民もわかっていたはずです。むしろ、それらの偶像が動き出す方が不気味で怖い話になります。主がいくつかの事例を挙げて、ユダをさばく理由を述べていますが、同時に「この幻は定めの時について証言して(3)」いるのだと語られています。「定めの時」はユダ滅亡のときと同時に、終末の時代も指しているように思えます。2600年も前に終わった出来事でなく、これから起き、必ず来て、遅れることはない(3)と書かれていることを楽観視してはいけないと思います。