ハバクク1章 あなたがたは信じまい

ハバクク1:5「異邦の民を見、目を留めよ。驚き、驚け。わたしは一つの事をあなたがたの時代にする。それが告げられても、あなたがたは信じまい 」
「あなたがたの時代」の「時代」はヘブル語「yawn(ヨーン)」が使われ、時間を指す単語でおもに「日」として使われています。ハバククが具体的に誰かは分かっていませんが、カルデヤ人(バビロン)が書かれていることからユダの滅亡についての預言だとわかります。また祈るときに歌の調べに合わせて祈っていることから(3:1)、神殿に仕える預言者だったと推測できます。ナホムなどはアッシリアの野蛮さを訴えていますが(ナホ3:10)、アッシリアを破ったバビロンはさらに攻撃的で狂暴な様子が書かれています(8)。しかし、ネブカデネザルはダニエルを重用し(ダニ2:46)、次の王エビル・メロダクは捕らえられていたエホヤキンを解放し、高い位を与え、王と共に食事する特権を与えました(2王25:27-29)。ア ッシリアは圧政のために滅びたときに多くの人が喜びましたが(ナホ3:19)、バビロンは違う民族であってもあまり偏見は持たなかったようです。それでも、バビロンの騎馬は「ひょうよりも速く、日暮れの狼よりも敏しょうだ (8)」とあり、戦いに長けていたことがわかります。ハバククがそのような猛攻をやがて受けるようになると預言しても「あなたがたは信じまい」と語っています。ユダ国はヒゼキヤ王のときに、アッシリアの包囲から神の助けで逃れています(2王19:35)。楽観した、緩い心のときに神のさばきはあるのです。