マタイ16章 パンを持って来なかったから

マタ16:7「すると、彼らは、「これは私たちがパンを持って来なかったからだ」と言って、議論を始めた」
マタイ、マルコの福音書によれば、5000人の給食の後、4000人の給食も弟子たちは経験していることになっています(15:32-38、マコ8:13-21)。最初の給食の際は、弟子の誰も食糧を持っておらず、ヨハネ福音書によるならば、少年がたまたま持ち合わせていた5つのパンと魚を5000人に配っています(ヨハ6:9)。次の4000人の給食の際は、7つのパンがありましたが、その出どころは書かれていません(15:34)。しかし、弟子たちが目撃したことは、少量のパンと魚が多くの人に配られ、すべての人が満ち足りたということです(15:37)。2度あることは3度ある…わけでもないでしょうが、日ごとに多くなるイエス様を求める人たちは後を絶ちません。4000人の給食のときのように、3日間も一緒にいて中には飲まず食わずの人たちもいたようです(15:32)。弟子たちが忘れたのは自分たちのパンだけでなく、毎日イエス様についてくる人々に、また帰れなくなり食事を提供しなければならなくなる状況を予期して、奇跡に必要なパンを用意し忘れたという意味ではないでしょうか。「パン種」というのは、何千にも増える少量のパンではなく、パリサイ、サドカイ人の教えの意味でした(12)。