ヘブル12章 アベルの血よりもすぐれたことを

ヘブ12:24「さらに、新しい契約の仲介者イエス、それに、アベルの血よりもすぐれたことを語る注ぎかけの血に近づいています」
アベルのことが聖書に書かれているのはわずかに数節だけです。「彼の羊の初子の中から、それも最上のものを持って来た。主はアベルとそのささげ物とに目を留められた(創4:4)」この数行の聖書のことばからアベルを知るほかありません。ヘブル書ではアベルがささげた「そのいけにえによって、彼が義人であることの証明を得ました(11:4)」とあります。続けて「神が、彼のささげ物を良いささげ物だとあかししてくださったからです(11:4)」と書かれています。創世記にはアベルが義人だと神に認められたことは書かれていませんが、神がアベルのささげ物だけに目を留められたことは事実です。カインは、顔を伏せアベルに対して嫉妬し、怒りを燃やしたのです(創4:5)。アベルがささげたのは「羊の初子の中の最上のもの(創4:4)」だとあります。傷のないものの血を流すことに意味があり、それ以外では神は目を留められないからです。人がだれかの罪のために身代わりになったとしても、人に罪があるのなら帳消しにはならないでしょう。イエス・キリストの血のみが人の犯した罪を消し去り、アベルのささげた血よりも優っているのです。