出エジプト3章 彼が横切って見に来るのを

出3:4「主は彼が横切って見に来るのをご覧になった。神は柴の中から彼を呼び、「モーセモーセ」と仰せられた。彼は「はい。ここにおります」と答えた」
柴は日本でもよく使われる薪木にする雑木です。枝ぶりも細く火をつけるとよく燃えます。そのような柴が燃えているのはせいぜい数分間で、新たに柴を足さなければ火はすぐに消えてしまいます。モーセが目撃したのは柴の火の中にいる主の使いです(2)。モーセが不思議に思い、火の中で何がいるのかを確かめようと火の前を横切ろうとしたとき、主から声がかかります(4)。主は「ここに近づいてはいけない(5)」と警告し、モーセはすでに聖なる場所に踏み込んでしまったようです。あたかもエデンの園との境に回る炎の剣があった場所を(創3:24)、モーセが踏み越えたような印象です。もちろんそこはエデンの園ではありませんが、主は「聖なる地である(5)」と言われています。火と聖なる場所は関連があるようです。モーセの幕屋にも、ソロモンの神殿にも祭壇がありました。人は聖所に近づく前に火を通らなければなりませんでした。柴が燃えていたのも偶然ではありません。聖なる場所が近くにあることを示していたのだと思います。モーセが不用意にその前を横切ったとき、ひょっとしたらダビデの時代のウザのように(2サム6:7)殺されたかも知れません。しかし、主はモーセを用いたのです。