出エジプト5章 それなのにあなたは

出5:23「私がパロのところに行って、あなたの御名によって語ってからこのかた、彼はこの民に害を与えています。それなのにあなたは、あなたの民を少しも救い出そうとはなさいません」
アダムは主から「善悪の知識の木からは取って食べてはならない。それを取って食べるとき、あなたは必ず死ぬ(創2:17)」と言われました。しかし、アダムが死んだのは930歳のときです(創5:5)。ここに主の時間の感覚と人間が考える時間とには大きなひらきがあることがわかります。モーセも主からパロの心をかたくなにすることを聞いており(4:21)、ある程度の覚悟はできていたと思います。実際にパロに会いイスラエルの民を解放することを告げても、かたくなどころか苦役を増やされる結果となってしまいました(18)。パロに訴えた人夫がしたたちは「これは悪いことになったと思った(19)」とあります。おとなしくしていれば良かったのに、訴えたためにもっと状況が悪化してしまったのです。モーセとアロンが想定していたことより、パロの強情さはすごいものでした。パロが1回ぐらい拒否して、その後すぐにでもイスラエルの民を解放するとでも思っていたのでしょうか?モーセの訴えにはまだ自分の置かれている立場を理解していない様子が見て取れます。言われたとおりにしたのに…と思っているのならまだ甘いのです。