出エジプト9章 かまどのすすを取って

出9:10「それで彼らはかまどのすすを取ってパロの前に立ち、モーセはそれを天に向けてまき散らした。すると、それは人と獣につき、うみの出る腫物となった」
災いが起きるときには、モーセかアロンのきっかけが必要です。杖を投げたり(7:10)、杖でナイルの水を打ったり(7:20)、手を差し伸ばしたり(8:6)と何かしらのアクションで事は起きています。今度はかまどのすすを天にまき散らすというものです。すすがどういう意味を持つのかはわかりませんが、イエス様が泥をつばきで練って盲人の目に塗ったことを思い出します(ヨハ9:6)。事例としては正反対のことですが、神がすすや泥を使って奇跡を起こすことは興味深いことです。パロとしてはモーセの一挙手一投足がだんだん怖くなってきたに違いありません。今度モーセが手を挙げたら、何が起きるのかひやひやしながら見ていたと思います。それでも、その強情さは筋金入りで、ついには従っていた家臣でさえ「エジプトが滅びるのが、まだおわかりにならないのですか(10:7)」という始末です。彼を強情にした主には計画がありました。それは代々この話を受け継ぎ、イスラエルの偉大な神はイスラエルの民とともにおられることを知らしめるためです(10:2)。この後「過ぎ越し」を体験し、その後紅海を2つに分けて脱出するというイスラエルの代名詞ともいえる奇跡を体験するのです。