出エジプト18章 彼らがこの民に対して不遜であった

出18:11「今こそ私は主があらゆる神々にまさって偉大であることを知りました。実に彼らがこの民に対して不遜であったということにおいても」
ミデヤン人の目から見ても、エジプトのイスラエルの民に対する扱いは不当だと映ったようです。「不遜」はヘブル語で「zuwd(ズード)」が使われ、「高慢な」とか「ずうずうしい」という意味があります。エジプトの時代背景にはおそらくラムセス2世のころであり、遷都をしたため多くの建造物を建てる必要がありました。その労働力を確保するために壮年の男子60万人は相当魅力的だったと思います(12:37)。国家事業を達成するにはそれだけの人員が必要だったはずです。彼らはモーセがヘブル人を去らせて欲しいと言ったときから(5:1)、労働力を失う恐怖に襲われたのです。パロはその労役を重くし、暇なく働けば主を祝う祭りを考えることなどなくなるだろうと考えたのだと思います(5:9)。パロもエジプトの民もイスラエルの民の扱いを間違えました。それは「不遜」なもので、ただ奴隷をいたぶるだけのものでした。イテロが自分の娘の夫が出エジプトのリーダーとなり、紅海を分けて脱出したことを噂で聞いていたと思います。彼がモーセを訪ねてきたのも、エジプトにはイスラエル人がいなくなったことを知り、イスラエルの神が確かにモーセを選んだことを理解したからです。