申命記9章 うなじのこわい民

申9:6「知りなさい。あなたの神、主は、あなたが正しいということで、この良い地をあなたに与えて所有させられるのではない。あなたはうなじのこわい民であるからだ」
「うなじのこわい」の「こわい」は恐いではなく、「頑な」ことを表わしています。ヘブル語「qasheh(カシャー)」が使われ「頑固」や「強情」を意味します。英語では「stiffnecked」となり、もともとは牛などがくびき(英語yoke)を嫌がるときに、首を堅くする様子からきています。イスラエルの民は神から愛され、選ばれた民ですが、素直に主の命令を守る民ではありませんでした。モーセはその様子を振り返り(7-16)、特に2枚の契約の板を打ち砕いたことを回顧しています(17)。主は「わたしのするがままにさせよ(14)」と言い 、出エジプトをした第1世代が死ぬまで待ち、罪を犯さなかった第2世代を約束の地に入らせることを告げています(民32:11)。主はモーセの願いによって、一度イスラエルの民を赦しています(民14:20)。この赦しのゆえに第1世代は主の手では滅ぼされず、寿命を荒野で全うすることになりました。うなじをこわくする人は、責任も取らなければならないのです。