使徒9章 サウロを殺す相談をした

使9:23「多くの日数がたって後、ユダヤ人たちはサウロを殺す相談をしたが」
サウロ(パウロ)は、大祭司にわざわざダマスコ諸会堂あてに手紙を書いてもらっています(2)。ダマスコは現在のシリアの首都でダマスカスと呼ばれています。エルサレムからは300キロ以上北東にあたり、パウロがここにいきたがったのはダマスコに多くのキリスト者がいたからだと推測されます。パウロのクリスチャンへの迫害の熱意が、そのままキリストを伝える情熱に変えられました。パウロが聞いたのはイエス様のわずかなことばだけです。「なぜわたしを迫害するのか(4)」と「わたしは、あなたが迫害しているイエスである(5)」という2つの会話だけで、パウロの心は一変したのです。驚いたのはダマスコの諸会堂の人たちです。すでに大祭司からの手紙で、パウロキリスト者を捕らえに来たことを知っていました(21)。しかも、パウロはダマスコに長く滞在してユダヤ人たちをどんどん改宗させてくのです(22)。とうとうダマスコのユダヤ人はパウロを殺そうと決意します。そうしなければならないほどパウロの熱心さは激しかったのだと思います。のちに、エルサレムパウロが捕まったときも、40人のユダヤ人が断食してパウロを殺そうと画策しました(23:14)。敵にすると恐ろしいですが、味方になるとこれほど頼りになる人もいないでしょう。