使徒17章 ここにもやって来て

使17:131「ところが、テサロニケのユダヤ人たちは、パウロがベレヤでも神のことばを伝えていることを知り、ここにもやって来て、群衆を扇動して騒ぎを起こした」
パウロが夢に見たマケドニアの男が「私たちを助けてください(16:9)」という導きで、マケドニア地方のテサロニケまでやって来ました。どこに住んでいるユダヤ人たちも、ねたみやすく、しかもしつこい性格らしく、パウロが別の場所に移動しても追っかけて来ます。かつてルステラで足の不自由な人をいやしたとき(14:9)、アンテオケとイコニオムからユダヤ人たちがやって来てパウロを石打ちにしてしまいます(14:19)。もともとパウロ自身もイエス様に会う前は、ダマスコからエルサレムまでキリストを信じる者たちを縛り上げ、引いて来ようとしていました(9:2)。パウロ自身がそのように、神に熱心だと信じてキリスト者を迫害しようとしていたのなら、テサロニケのユダヤ人たちが追いかけてくるのも理解できたはずです。テサロニケとベレヤは50キロほど離れていますから、徒歩で1日の道のりをかけてやって来たのです。彼らもまたパウロのようにクリスチャンになるなら、パウロと同じような熱心さを持って、伝道するようになったでしょう。ユダヤ人は現在でもメシアを待ち続けていますが、彼らの強い信念には頭が下がります。パウロが伝道したユダヤ人たちは初めてのメシアニック・ジューとなり、彼らもまた信仰を継承していったのだと思います。