使徒14章 ルステラとイコニオムとアンテオケとに引き返して

使14:21「彼らはその町で福音を宣べ、多くの人を弟子としてから、ルステラとイコニオムとアンテオケとに引き返して」
「その町」というのはデルベのことです(20)。デルベが第1回伝道旅行の最終地となりました。当時はローマの法律が最優位でしたから、何かトラブルがあってもローマに訴えるしかありませんでした。それでも、地面に落ちている石を投げて、コミュニティーから追い出すことはできたようです。バルナバパウロがそういう石打ちになりそうになったのはイコニオムででした(5)。聖書には町が二派に分かれユダヤ人派と使徒派になったとあります(4)。石打ちの策略はパウロたちに知られ、彼らはルステラに逃げます(6)。パウロはルステラで神と間違えられ、拝まれそうになります(8-17)。自分にいけにえを捧げるのやめさせたと思ったら、今度は石打ちにあうのです(18-20)。ルステラにはアンテオケとイコニオムからユダヤ人がわざわざやって来て、市民を抱き込みパウロを排除しようとしたことが書かれています(19)。ルステラには苦い思い出しかないと思いますが、パウロは伝道して各地で弟子を作っていきました。弟子たちのために、自分たちを嫌うユダヤ人がいる町に戻っていくのです。石打ちにまであうなら、アンテオケやイコニオムのユダヤ人は避けて通りたいところです。彼らが来た町を逆行するのは、使徒としての任務を全うするためであり、彼らを任命したのは主ご自身でした(13:2)。