エペソ3章 その奥義とは

エペ3:6「その奥義とは、福音により、キリスト・イエスにあって、異邦人もまた共同の相続者となり、ともに一つのからだに連なり、ともに約束にあずかる者となるということです」
パウロが異邦人伝道に目覚めたのは、コリントでユダヤ人たちから暴言を吐かれたからです(使18;5)。パウロは「今から私は異邦人のほうに行く(使18;6)」とたんかを切った割には、会堂の隣に住む人の家だったりして、ユダヤ人を完全に見捨てていない雰囲気でした(使18;7)。コリントでは1年半腰を据えて伝道しましたが(使18;11)、エペソでは3年というコリントの倍の時間をかけて教会を立ち上げました(使20;31)。コリントでパウロが異邦人の方へ行くと宣言してから、次に訪問したのがエペソです。後にパウロはコリントへ手紙を書き、分裂(1コリ1:13)や不品行など(1コリ5:1)の基本的な教えをしなければなりませんでした。しかし、エペソの手紙では奥義について触れています。それは天地を造られた神が、いかに分け隔てなくすべての人に対してキリストの恵みを注いでくださったかという奥義です。それは、3年を費やしてパウロが開拓したエペソ教会は、幼い教会の持つ問題ではなく、すでに聖書の奥義を聞けるほど成長していたことになります。2000年経って読む我々も、崇高な神の奥義を読めることは大きな恵みです。エペソを読むことでパウロの教会感を知ることができます。