ヨエル1章 それに牧場がないからだ

ヨエル1:18「ああ、なんと、家畜がうめいていることよ。牛の群れはさまよう。それに牧場がないからだ。羊の群れも滅びる」
いなごの害は、蝗害と言います。日本では江戸時代、享保の年に起き、明治15年にも北海道で蝗害が発生しています。ヨエルがこの蝗害を先に語ったのは、次に来る「主の日(15)」と関連があるからです。すでに目前で食物が断たれ(16)、家畜を養おうとしても牧草はすべて食い尽くされています。蝗害は人間だけに影響を及ぼすものではないのです。しかも、預言では4種類のいなごが、食い残した物をさらに食い荒らし、最後には何も残らない様子が描かれています(4)。「主の日」がどのタイミングを指すのかはわかりませんが、あるきっかけで世界中に食糧危機が起きるなら、食料争奪をかけて争いが起きのは必至です。イエス様は終わりの時代に「ききんと地震(マタ24:7)」が起きることを言われましたが、ききんが天候だけによるものではないのかいもしれません。しかも、この上に地震まで起きるなら、人類はどのように対処していいか分からなくなってしまいます。どんなに金持ちであっても、食糧も町もなくなってしまうなら、お金は何の意味もなくなります。おそらく、このような天変地異を激しく起こさなければ、人は神に目を向けないのでしょう。それでも神は終わりの時代には「後の雨(2:23)」を降らせると預言され、聖霊によって神を信じるものが導かれるようになります。