詩篇73篇 これを知ろうと思い巡らした

詩73:16「私は、 これを知ろうと思い巡らしたが、それは、私の目には、苦役であった」
アサフは人生の中でつまづきそうになってしまいます(2)。それは、「私が誇り高ぶる者をねたみ、悪者の栄えるのを見たからである(3)」とあります。悪者は何事もなかったように死んでいき、彼らには何も懲らしめがないかのように見えたのです(5)。体は脂ぎって(4)、高慢で、暴虐(6)な者たちが、人をあざけり、しいたげ(8)、傍若無人の限りを尽くすのです。アサフが「これを知ろう(16)」考えたのは、悪者が好き勝手に生きて、死ぬときにも苦痛もなく普通に死んでいく様のことです。それを理解することは、アサフには「苦役(16)」だった、つまり理解を超えていたのです。しかし、神の聖所に入り、彼らの最後を知ります(17)。アサフはメラリ族ですから(民4:32)、実際に聖所に入ることもできたでしょう。おそらく、ここでは神の臨在にふれ、彼らの行くべき場所を見せられたことを聖所に入りと表現したのだと思います。幻を見せられたのかもしれません。アサフが見たものは、彼らがいとも簡単に滅びへ落ちていく様子でした(18)。それはすべりやすい所で(18)、這い上がれない状態のような気がします。アサフは心が突き刺されるような思いだったとあります(21)。しかし、最後は主を避け所だと告白し賛美しているのです。