詩篇75篇 角を上げるな

詩75:4「わたしは、誇る者には、『誇るな』と言い、悪者には、『角を上げるな」
エス様は父なる神からの杯を「どうしても飲まずには済まされぬ杯でしたら、どうぞみこころのとおりをなさってください(マタ26:42)」と、飲むことが難しいことを告白しています。アサフの詩にある杯は「こぞって、そのかすまで飲んで、飲み干してしまう(8)」ほど魅力的なもののようです。しかし、さばきのときに神から提供される杯には、神の怒りのぶどう酒が入っています(黙16:19)。この杯を飲む者は「角」を高く上げ、横柄で誇っていたのです(5)。「角」のヘブル語「qeren(ケレン)」は、強さを象徴する名刺でもあります。どの国でも権威を握る者は、軍や警察をよく訓練し、秩序を図ろうとします。角を高く上げることは、良くても悪くても強い権力を行使できる立場にあるという意味です。人が集まるところには指導者が必要で、もし指導者がいなければ秩序が保たれないでしょう。イエス様が言われた「人の先に立ちたいと思うなら、みなのしんがりとなり、みなに仕える者となりなさい(マコ9:35)」という指導者の条件は不変の真理です。歴史が何千年続こうともこの真理からはずれてリーターになるなら、その組織は立ち行かなくなるでしょう。主がへりくだった心を尊重するように、アサフもまた高慢で横柄な態度を嫌い、そのような態度の者を主のさばきに委ねているのです(7)。