詩篇76篇 彼らは全く眠りこけました

詩76:5「剛胆な者らは略奪に会い、彼らは全く眠りこけました。勇士たちはだれも、手の施しようがありませんでした」
このことばを聞くとき、ヒゼキヤ王の時代のアッシリア包囲が思い出されます。アッシリヤがユダ国を包囲し、絶体絶命だったときイザヤによって(2王19:20)、アッシリヤはエルサレムに侵入しないと預言します(2王19:32)。その夜、たった一夜にしてアッシリヤの軍勢18万5千人が死体となっていたのです(2王19:35)。その詳しい方法は書かれていませんが、アッシリヤの兵士があたかも深い眠りに落ち、主の使いに抵抗することなく殺されていたようなイメージです。主が怒るなら地は恐れ、沈黙してしまいます(8)。神を信じる者も、信じない者も、いずれは神が最後のさばきのために立ち上がり、この地が震えるほどの主の怒りが注がれるのを目撃します。どんなに歴戦の勇士であっても、神を相手には闘う術もありません。すべての人は主がなされるさばきの様子を見ることしかできません。どんなに権威があり、高い地位の人でも、それが自分の力でないことを悟るのです。「主は君主たちのいのちを絶たれる(12)」とあるように、主が怒りを持ってさばきが始まったなら、世界のどのリーダーも抵抗はできません。アッシリヤの18万5千人の兵士のように、一夜のうちに滅ぼされてしまうのです。正しいさばきをされる神がほめたたえられますように。